コーシー=シュワルツの不等式(2次元)の証明
コーシー=シュワルツの不等式を証明してみよう。
定理(コーシー=シュワルツの不等式)
2次元ベクトル
$\vec{a}=(a_1,a_2)$ と $\vec{b}=(b_1,b_2)$
に対して, 次の不等式が成り立つ:
$$
|\vec{a}\cdot\vec{b}|
\le |\vec{a}|\,|\vec{b}|.
$$
証明(コーシー=シュワルツの不等式)
2次元ベクトル $\vec{a}=(a_1,a_2)$ と $\vec{b}=(b_1,b_2)$
を取る。
実数 $t$ に対して, ベクトル
$\vec{a}-t\vec{b}$
を考える。
§大きさの二乗は非負
ベクトルの大きさの二乗は常に $0$ 以上であるから,
$$
|\vec{a}-t\vec{b}|^2 \ge 0
$$
がすべての実数 $t$ に対して成り立つ。
§内積による展開
内積を用いて展開すると,
$$\begin{aligned}
|\vec{a}-t\vec{b}|^2
&=(\vec{a}-t\vec{b})\cdot(\vec{a}-t\vec{b}) \\
&=|\vec{a}|^2
-2t(\vec{a}\cdot\vec{b})
+t^2|\vec{b}|^2
\end{aligned}$$
となる。
§2 次式の判別式
右辺は $t$ についての 2 次式であり,
すべての実数 $t$ に対して $0$ 以上であるため,
その判別式は $0$ 以下でなければならない。
よって,
$$
(-2\vec{a}\cdot\vec{b})^2
-4|\vec{a}|^2|\vec{b}|^2
\le 0
$$
が成り立つ。
§不等式の整理
上式を整理すると,
$$
(\vec{a}\cdot\vec{b})^2
\le |\vec{a}|^2|\vec{b}|^2
$$
となる。
両辺の平方根をとれば,
$$
|\vec{a}\cdot\vec{b}|
\le |\vec{a}|\,|\vec{b}|
$$
を得る。
§結論
ゆえに, コーシー=シュワルツの不等式は成り立つことが分かる。

