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集合の公式整理ノート

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usako

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集合が分かる

集合の記号の定義について

「集合」とは

所属するかどうかが明確に定まっているものの集まりのこと。

<記号>集合の表記

内包表記 $\{x \mid P(x)\}$,
外延表記 $\{ a, b, c, \cdots\}$

解説はこちら
定義(集合)

集合とは, ある対象がその集まりに属しているかどうかが, 明確に定まっているものの集まりのことである。

集合を構成している個々のものを要素(または元)という。

記法(集合の表し方)

集合の表し方には, 内包的記法外延的記法の2通りがある。

内包表記は, 命題 $P(x)$ が真となる要素 $x$ の集合を $ \{ x \mid P(x) \} $ として表記する。

外延表記は, 要素を1つずつ具体的に書き並べて $ \{ a, b, c, \dots \} $ のように集合を表記する。

たとえば, $\{x \mid 1 \leq x \leq 3$, $x \text{は自然数}\}$ が内包表記です。

また, $\{1, 2, 3\}$ が外延表記です。

これらは同じ集合です。

<定義>集合の要素

$x \in A$

解説はこちら
定義(集合の要素)

集合を構成している個々の対象を要素(または元)という。

$x$ が集合 $A$ の要素であるとき, $$ x \in A $$ のように記し, $x$ は $A$ に属するという。

また, $y$ が集合 $A$ の要素でない($A$ に属さない)とき, $$ y \notin A $$ のように記す。

たとえば, $A=\{1, 2, 3\}$ のとき, $2 \in A$ だが, $4 \not \in A$ です。

<定義>空集合

$\emptyset = \{\}$

解説はこちら
定義(空集合)

要素を一つも持たない集合を空集合とよぶ。空集合を $\emptyset$ または $\{ \}$ とかく。

空集合は, どのような集合 $A$ に対してもその部分集合($\emptyset \subseteq A$)であると約束される。

たとえば, 全体集合 $\{1, 2, 3, 4\}$, $A=\{1, 2, 3, 4\}$ のとき, $\overline{A}$ $=\emptyset$ です。

<定義>集合の包含関係

$A \subset B$

解説はこちら
定義(集合の包含関係)

2つの集合 $A$ と $B$ について, $A$ のすべての要素が $B$ の要素でもあるとき, すなわち $$\forall x \in A \implies x \in B$$ が成り立つとき, $A \subset B$ とかく。 集合 $A$ は $B$ に含まれる, 集合 $B$ は $A$ を含む, 集合 $A$ は $B$ の部分集合である, 等という。

なお, $A$ が $B$ の部分集合でないときは $A \not\subset B$ と書く。

たとえば, $A=\{1, 2, 3\}$, $B=\{1, 2, 3, 4\}$ のとき, $A \subset B$ だが, $B \not \subset A$ です。

<定義>集合の相等

$A=B$

解説はこちら
定義(集合の相等)

2つの集合 $A$ と $B$ について, $$A \subset B \quad \text{かつ} \quad B \subset A$$ が成り立つとき, 集合 $A$ と $B$ は等しいといい, $A = B$ とかく。 なお, $A$ と $B$ が等しくないときは $A \neq B$ とかく。

たとえば, $A=\{1, 2, 3\}$, $B=\{x \in \mathbb{N} \mid 1 \leq x \leq 3\}$ のとき, $A = B$ です。

集合の演算について

<集合>全体集合 $U$

解説はこちら
定義(全体集合)

ある特定の問題において, 考える対象となるすべての要素を含んでいる集合を全体集合という。

<集合>差集合 $A \backslash B$

解説はこちら
定義(差集合)

2つの集合 $A$ と $B$ について, $A$ に属しているが $B$ には属していない要素全体の集合を, $A$ と $B$ の差集合といい, 記号 $\setminus$ または $-$ を用いて $$A \setminus B = \{ x \mid x \in A \text{ かつ } x \notin B \}$$ と表す。

たとえば, $A = \{1, 2, 3, 4\}$, $B=\{3, 4, 5\}$ のとき, $A \backslash B$ $=\{ 1, 2 \}$ です。

<集合>共通部分 $A \cap B$

解説はこちら
定義(共通部分)

2つの集合 $A$ と $B$ のどちらにも属している要素全体の集合を, $A$ と $B$ の共通部分といい, $$A \cap B = \{ x \mid x \in A \text{ かつ } x \in B \}$$ と表す。

たとえば, $A=\{1, 2, 3\}$, $B=\{2, 3, 4\}$ のとき, $A \cap B$ $=\{ 2, 3 \}$ です。

<集合>和集合 $A \cup B$

解説はこちら
定義(和集合)

2つの集合 $A$ と $B$ の少なくとも一方に属している要素全体の集合を, $A$ と $B$ の和集合といい, $$A \cup B = \{ x \mid x \in A \text{ または } x \in B \}$$ と表す。

たとえば, $A=\{1, 2, 3\}$, $B=\{2, 3, 4\}$ のとき, $A \cup B$ $=\{ 1, 2, 3, 4 \}$ です。

<集合>補集合 $\overline{A}$

解説はこちら
定義(補集合)

全体集合を $U$ とするとき, 集合 $A$ に属さない要素全体の集合を $A$ の補集合といい, 記号 $\overline{A}$(または $A^c$)を用いて $$\overline{A} = U \setminus A = \{ x \mid x \in U \text{ かつ } x \notin A \}$$ と表す。

たとえば, 全体集合 $\{1, 2, 3, 4\}$, $A=\{2, 3\}$ のとき, $\overline{A}$ $=\{ 1, 4 \}$ です。

<集合>対称差 $A \triangle B$

解説はこちら
定義(対称差)

2つの集合 $A$ と $B$ について, $A$ または $B$ のいずれか一方のみに属している要素全体の集合を, $A$ と $B$ の対称差といい, $$A \triangle B = (A \setminus B) \cup (B \setminus A)$$ と表す。

たとえば, $A = \{1, 2, 3, 4\}$, $B=\{3, 4, 5\}$ のとき, $A \bigtriangleup B$ $=\{ 1, 2, 5 \}$ です。

集合に関する関係式について

<公式>ド・モルガンの法則①

$\overline{A \cup B} = \overline{A} \cap \overline{B}$

<公式>ド・モルガンの法則②

$\overline{A \cap B} = \overline{A} \cup \overline{B}$

証明はこちら
集合のド・モルガンの法則を証明してみよう。
命題(ド・モルガンの法則)

2つの集合 $A$ と $B$ について,

$\overline{A \cap B} = \overline{A} \cup \overline{B}$ および $\overline{A \cup B} = \overline{A} \cap \overline{B}$

が成り立つ。

全体集合を $U$ とし, 集合の相等関係 $X = Y \iff (X \subset Y \text{ かつ } Y \subset X)$ に基づいて証明を行う。

Step 1$\overline{A \cap B} = \overline{A} \cup \overline{B}$ の証明

任意の要素 $x \in U$ について, 次の同値関係が成り立つ。 $$ \begin{aligned} x \in \overline{A \cap B} &\iff x \notin (A \cap B) \\ &\iff x \notin A \text{ または } x \notin B \\ &\iff x \in \overline{A} \text{ または } x \in \overline{B} \\ &\iff x \in \overline{A} \cup \overline{B} \end{aligned} $$ 要素が完全に一致するため, $\overline{A \cap B} \subset \overline{A} \cup \overline{B}$ かつ $\overline{A} \cup \overline{B} \subset \overline{A \cap B}$ である。

Step 2$\overline{A \cup B} = \overline{A} \cap \overline{B}$ の証明

先に証明した等式の $A, B$ をそれぞれ $\overline{A}, \overline{B}$ に置き換えると, 二重否定の性質 $\overline{\overline{A}} = A$ より次を得る。 $$ \begin{aligned} \overline{\overline{A} \cap \overline{B}} &= \overline{\overline{A}} \cup \overline{\overline{B}} \\ &= A \cup B \end{aligned} $$ この両辺の補集合をとると, $\overline{A} \cap \overline{B} = \overline{A \cup B}$ となる。

§結論

ゆえに, $\overline{A \cap B} = \overline{A} \cup \overline{B}$ および $\overline{A \cup B} = \overline{A} \cap \overline{B}$ が成り立つ。

たとえば, 全体集合 $U=\{1, 2, 3, 4\}$, $A=\{1, 2\}$, $B=\{2,3\}$ の場合,

$\overline{A \cap B}$ $=\{1,3,4\}$,

$\overline{A \cup B}$ $=\{4\}$,

$\overline{A} \cup \overline{B}$ $=\{1,3,4\}$,

$\overline{A} \cap \overline{B}$ $=\{4\}$

になります。

Illustratorで集合を表現する

[シェイプ]ベン図の作成

詳細はこちら
Illustratorでベン図を作ろう!色分けしよう!

Illustarator(adobe)を使って、ベン図を作る方法を紹介します。 ベン図は集合の重なりを視覚化する図です。 集合の共通部分や和集合などをIllustratorの「シェイプを結…

いろいろな集合について

UpSet Plot(アップセットプロット)

4つ以上の集合のベン図の代わりに、重なりを見やすく表すことができるグラフのこと。(勉強中)

11個の集合までのベン図(外部リンク参照)

こちらのリンク(外部参照)に11次元のベン図まで記載されていました。

面白かったです。

$\{ c \in \mathbb{C}\mid \lim_{n \to \infty} |z_{n}|<\infty\}$ ※マンデルブロ集合

定義(マンデルブロ集合)

複素数の定数 $c$ について, 漸化式 $z_{n+1} = z_n^2 +c$, $z_0=0$ で定義される数列 $\{ z_n \}_{n \in \mathbb{N}}$ を考える. 数列 $\{ z_n \}_n$ が有界であるときの $c \in \mathbb{C}$ の集合をマンデルブロ集合という.

たとえば, $c=0$ のとき, $z_n =0$ で $\{ z_n \}$ は収束します。 $c=1$のとき, $\{ z_n \}$ は発散します。

Pythonで集合を処理する

[集合]集合を定める

{要素1, 要素2, …} set([要素1, 要素2, …])

詳細はこちら

集合 $A=\{ 1, 2, 3\}$ のようなものを扱う方法をPythonでやってみよう。

Pythonコード

集合は{要素1, 要素2, …}もしくはset([要素1, 要素2, …])で表す。

set()関数はリスト型を集合型に変換する役割をもつ。

空集合はset()で表す。

入力例①. 集合 $\{1, 2, 3\}$ と 空集合 $\emptyset$ を定義する。

print({1, 2, 3})
print(set([1, 2, 3]))
print(set())

[集合]要素の追加・除去

集合の要素の追加.add()

除去.discard().remove()

詳細はこちら

集合に要素を追加したり, 除去したりして, 新しい集合を作ることをPythonで出力してみよう。

Pythonコード

例えば, 集合をAとする.

要素aを追加する場合A.add(a)とする。

要素aを除去する場合A.discard(a)もしくはA.remove(a)とする。(.remove()Aaが存在しない場合エラーを返す。)

入力例. 集合 $A=\{1, 2, 3\}$ に $4$ を追加して, $1$ を除去した集合を作る。

s = {1, 2, 3}

s.add(4)
print(s)

s.discard(1)
print(s)

[集合]演算

A|B A&B A-B A^Bなど

詳細はこちら

集合 $A$ と $B$ の和集合 $A \cup B$, 共通部分 $A \cap B$, 差集合 $A \backslash B$, 対称差 $(A\backslash B) \cup (B\backslash A)$ の計算をPythonで出力してみよう。

Pythonコード

例えば, 集合をA,Bとする.

[演算子の利用]和集合はA | B, 共通部分はA & B, 差集合はA - B, 対称差はA^Bを使う。

[メソッドの利用]和集合はA.union(B), 共通部分はA.intersection(B), 差集合はA.difference(B), 対称差はA.symmetric_difference(B)を使う。

※メソッドを利用すると, 2つ以上の集合の演算ができる。演算子は2つの集合に対する演算しかできない。

入力例①. 集合 $A=\{1, 2, 3\}$ と $B=\{3, 4\}$ の和集合, 共通部分, 差集合, 対称差を表示する。

A = {1,2,3}
B={3,4}

print(f"和集合: {A|B}")
print(f"共通部分: {A & B}")
print(f"差集合A\B: {A - B}")
print(f"差集合B\A: {B - A}")
print(f"対称差: {A ^ B}")

入力例②. 集合 $A=\{1, 2, 3\}$ と $B=\{3, 4\}$, $C=\{ 3 \}$ の和集合, 共通部分, 差集合, 対称差を表示する。

A = {1,2,3}
B={3,4}
C = {3}

print(f"和集合 A∪B∪C: {A.union(B, C)}")
print(f"共通部分 A∩B∩C: {A.intersection(B, C)}")
print(f"差集合 A\(B∪C): {A.difference(B, C)}")
print(f"対称差 (A\C)∪(C\A): {A.symmetric_difference(C)}")

[集合]包含関係の判定

A==B A<=B A<B など

詳細はこちら

集合 $A$ と $B$ について, 等しい $A=B$, 含まれる $A \subset B$, 真に含まれる $A \subsetneq B$, 含む $A \supset B$, 真に含む $A \supsetneq B$ かどうか, 共通部分 $A \cup B$ があるかどうかの判定をPythonで出力してみよう。

Pythonコード

例えば, 集合をA,Bとする.

[演算子の利用]$A=B$ はA==B, $A \subset B$ はA <= B, $A \subsetneq B$ はA < B, $A \supset B$ はA >= B, $A \supsetneq B$ はA > Bで判定できる。

[メソッドの利用]$A \subset B$ はA.issubset(B), $A \supset B$ はA.issuperset(B)で判定できる。また, $A \cap B = \emptyset$ であるかはA.isdisjoint(B)で判定できる。

入力例①. 集合 $A=\{1, 2, 3\}$ と $B=\{2, 3\}$, $C=\{ 1, 2, 3 \}$ の包含関係を調べる。

A = {1, 2, 3}
B = {2, 3}
C = {1, 2, 3}

print(A == B)
print(A <= B)
print(A < B)
print(A >= C)
print(A > C)

入力例②. 集合 $A=\{1, 2, 3\}$ と $B=\{2, 3\}$ の包含関係を調べる。

A = {1, 2, 3}
B = {2, 3}

print(A.issubset(B))
print(A.issuperset(B))
print(A.isdisjoint(B))

[集合]ベン図の作成

matplotlib_venn

詳細はこちら

2つか3つの集合について, それらの重なりにある要素の個数をベン図で表示することをPythonで出力してみよう。

Pythonコード

matplotlib_vennモジュールのvenn2()venn3()関数を使う。

ベン図の図示はmatplotlibモジュールで行う.

2つの集合(AB)のベン図を書く場合は, venn2([A,B])としてベン図を作成する。

3つの集合(AB, C)のベン図を書く場合は, venn3([A,B,C])としてベン図を作成する。

入力例①. 集合 $A=\{1, 2, 3, 4\}$ と集合 $B=\{3, 4, 5, 6\}$ のベン図を表示して, 重なりにある要素の個数を図示する。

pip install matplotlib-venn
from matplotlib_venn import venn2
import matplotlib.pyplot as plt

# 集合
A = {1, 2, 3, 4}
B = {3, 4, 5, 6}

# ベン図の描画
venn2([A, B], set_labels=('A', 'B'))
plt.show()

入力例②. 集合 $A=\{1, 2, 3, 4\}$ と集合 $B=\{3, 4, 5, 6\}$ のベン図を表示して, 重なりにある要素の個数を図示する。

pip install matplotlib-venn
from matplotlib_venn import venn3
import matplotlib.pyplot as plt

# 集合を定義
A = {1, 2, 3, 4}
B = {3, 4, 5, 6}
C = {1, 4, 5, 6, 7}

# ベン図を描く
venn3([A, B, C], set_labels=('A', 'B', 'C'))

# グラフを表示
plt.show()

終わり

まとめノート

「集合」とは

所属するかどうかが明確に定まっているものの集まりのこと。

記号

集合 $A$ に $x$ が属すことを $x \in A$ とかく, $x$ は $A$ の要素(元)という. 集合 $A$ に $x$ が属さないことを $x \not\in A$ とかく.

A. 集合の包含関係

集合 $A$ が集合 $B$ に含まれるとき $A \subset B$ とかく. $A$ は $B$ の部分集合ともいう. 含まれないときは $A \not\subset B$ とかく.

B. 集合の演算

  1. 共通部分:$A \cap B = \{ x \mid x \in A \ \textrm{かつ} \ x \in B \}$
  2. 和集合:$A \cup B=\{ x \mid x \in A \ \textrm{または} \ x \in B \}$
  3. 補集合:$\overline{A} (={}^cA)=\{ x \in U \mid x \not\in A \}$( $U$ は全体集合とする)
  4. 差集合:$A \backslash B=\{ x \mid x \in A \ \textrm{かつ} \ x \not\in B \}$

空集合 $\emptyset$

要素が何もない集合のこと [性質] $A\cap \overline{A}=\emptyset$, $\emptyset \subset A$.

全体集合

考える対象全体の集合のこと [性質] $\overline{U} = \emptyset$, $A \cup \overline{A} = U$.

C. ド・モルガンの法則

① $\overline{A \cup B} = \overline{A} \cap \overline{B}$

② $\overline{A \cap B} = \overline{A} \cup \overline{B}$

ポイント解説

表記

集合の表現方法には2種類ある;

  1. 内包表記:$\{ x \mid x \ \textrm{は} 5 \textrm{以下の自然数} \}$
  2. 外延表記:$\{ 1, 2, 3, 4, 5 \}$

A

$\forall x \in A \Rightarrow x \in B$

が $A \subset B$ の定義である。また,

$A \subset B$ かつ $A \subset B$

のとき $A=B$ とする(外延性の公理)。

B

それぞれの集合のベン図

C

ベン図は次の通り;

発展

ZFC公理系

が集合を保証する。

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