等差数列の和が最大最小になる条件

等差数列の和の最大最小条件

等差数列 $\{a_n\}_n$ の正負が変わるとき, すなわち, $a_n \cdot a_{n+1} \leqq 0$ を満たす $n$ のときに和 $S_n$ は最大もしくは最小をとる.

初項 $a_1 \neq 0$, 公差 $d \neq 0$ である等差数列 $a_n = a_1 + (n-1)d$ について, 和 $S_n$ の最大と最小条件は次のとおりである.

初項公差最大最小
$a_n$ が正,
$a_{n+1}$ が負,
を満たす $n$
存在しない
$a_n$ が正,
$a_{n+1}=0$,
$a_{n+2}$ が負,
を満たす $n$ と $n+1$
存在しない
存在しない$a_n$ が負,
$a_{n+1}$ が正,
を満たす $n$
存在しない$a_n$ が負,
$a_{n+1}=0$,
$a_{n+2}$ が正,
を満たす $n$ と $n+1$
存在しない$n=1$ のとき
$n=1$ のとき存在しない

等差数列の和 $S_n$ が最大・最小を取るときの $n$ の値を求める方法を理解してみよう。

例えば, $a_n = 20 - 4(n-1)$ は, $n=1, \cdots ,5$ において $a_n>0$ で, $a_6=0$ で, $n \geqq 7$ では $a_n <0$ です。$S_5 = S_6$ が最大値です!

例題. $a_n = 20 - 4(n-1)$ の和 $S_n$ の最大値を求めよ.

$a_n = 20 - 4(n-1)$ について, $a_n >0$ を解くと, $n < 6$ となる. また, $n=6$ のとき $a_6=0$ である. 以上より, $n=5, \ 6$ のとき, 和は最大となる. 等差数列の和の公式を利用すると

$$S_5 = S_6 = \frac{6}{2} (20 + 0)=60$$

となる. ゆえに, 等差数列 $\{a_n\}_n$ の和 $S_n$ の最大値は $n=5, \ 6$ であるときの $60$ である.

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