データの一次変換による平均値の変化

データ $x$ の各値を $y=ax+b$ によって変換したあとのデータの平均値 $\bar{y}$ が $\bar{y} = a\bar{x}+b$ であることを示してみよう。

性質

データ $x=[x_1, x_2, \cdots, x_n]$ について, 平均値を $\bar{x}$ とする.

データ $x$ の各値 $x_k$ $(1 \leq k \leq n)$ を $y_k=ax_k + b$ と変換したあとのデータを $y$ とする. データ $y$ の平均値を $\bar{y}$ とする.

このとき, $\bar{y} = a\bar{x}+b$ が成り立つ.

証明.

$\bar{y}$ の平均値の定義式を計算する.

$\bar{y}$
$\displaystyle =\frac{(ax_1+b) + \cdots + (ax_n+b)}{n}$
$\displaystyle =\frac{a(x_1 + \cdots + x_n) + nb}{n}$
$\displaystyle =a\frac{x_1+\cdots + x_n}{n}+b$
$=a\bar{x}+b$.

ゆえに, $\bar{y} = a\bar{x}+b$ が得られた.

たとえば,

$x=[1, 2, 3]$

のとき, $y=2x+1$ と変形すると,

$y=[3, 5, 7]$

になります。

$\bar{x}=2$,
$\bar{y}=5$

なので,

$\bar{y}=2\bar{x}+1$

が成り立っています。

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