垂線の足の位置ベクトルの公式(ベクトル)
垂線の足の位置ベクトルを示す公式を証明してみよう。
垂線の足の公式
点 $\mathrm{A}$ の位置ベクトルを $\vec{a}$ とし,
直線 $\ell:\ \vec{x}=\vec{b}+t\vec{u}$ に対して,
点 $\mathrm{A}$ から $\ell$ に下ろした垂線の足を $\mathrm{H}$ とする。
このとき, $\mathrm{H}$ の位置ベクトル $\vec{h}$ は
$$
\vec{h}
=\vec{b}
+\frac{(\vec{a}-\vec{b})\cdot\vec{u}}{\vec{u}\cdot\vec{u}}\vec{u}
$$
で与えられる。
証明(正射影ベクトルによる垂線の足の公式)
点 $\mathrm{A}$ の位置ベクトルを $\vec{a}$ とし,
直線
$$
\ell:\ \vec{x}=\vec{b}+t\vec{u}
$$
に対して,
点 $\mathrm{A}$ から $\ell$ に下ろした垂線の足を $\mathrm{H}(\vec{h})$ とする。
§正射影ベクトルの考え方
ベクトル $\vec{a}-\vec{b}$ を,
方向ベクトル $\vec{u}$ の方向と,
それに垂直な方向に分解することを考える。
このとき,
$\vec{a}-\vec{b}$ の
$\vec{u}$ 方向への正射影ベクトル $\vec{v}$ は,
$$
\vec{v}=\frac{(\vec{a}-\vec{b})\cdot\vec{u}}{\vec{u}\cdot\vec{u}}\vec{u}
$$
で与えられる。
§垂線の足の幾何的意味
点 $\mathrm{H}$ は,
点 $\mathrm{A}$ から直線 $\ell$ に下ろした垂線の足であるから,
ベクトル
$$
\vec{a}-\vec{h}
$$
は,
方向ベクトル $\vec{u}$ に垂直である。
したがって,
$\vec{b}$ から $\vec{h}$ へのベクトルは,
$\vec{a}-\vec{b}$ を
$\vec{u}$ 方向に正射影したものに一致する。
§位置ベクトルの計算
よって,
点 $\mathrm{H}$ の位置ベクトルは,
点 $\mathrm{B}$ から正射影ベクトルだけ進んだ点として
$$
\vec{h}
=\vec{b}
+\vec{v}
$$
と表される。
これに正射影の式を代入すると,
$$
\vec{h}
=\vec{b}
+\frac{(\vec{a}-\vec{b})\cdot\vec{u}}{\vec{u}\cdot\vec{u}}\vec{u}
$$
を得る。
§結論
ゆえに,
正射影ベクトルを用いても,
点 $\mathrm{A}$ から直線 $\ell$ に下ろした垂線の足 $\mathrm{H}$ の位置ベクトルは,
上式で与えられることが分かった。

