コーシー=シュワルツの不等式の証明(ベクトル)
定理(コーシー=シュワルツの不等式)
ベクトル $\vec{a}$ と $\vec{b}$ に対して, $$ |\vec{a}\cdot\vec{b}| \le |\vec{a}|\,|\vec{b}| $$ が成り立つ。等号成立は, $\vec{a} /\!/ \vec{b}$ のときに限る。
証明(コーシー=シュワルツの不等式)
ベクトル $\vec{a}$ と $\vec{b}$ を取る。また, これらのベクトルのなす角を $\theta$ とする。
§ベクトルの内積の定義から不等式を導出
ベクトルの内積の定義から, $\vec{a} \cdot \vec{b} = |\vec{a}| |\vec{b}| \cos \theta$ である。
$-1 \leq \cos \theta \leq 1$ より, 次のように計算できる:
$$|\vec{a} \cdot \vec{b}| = |\vec{a}| |\vec{b}| |\cos \theta| \leq |\vec{a}| |\vec{b}|.$$
ゆえに, $|\vec{a}\cdot\vec{b}| \le |\vec{a}|\,|\vec{b}|$ が成り立つ。
§等号成立条件
等号が成立するためには, $|\cos \theta|=1$ であることが必要十分条件である。 $0^{\circ} \leq \theta \leq 180^{\circ}$ であるから, 等号成立は $\theta = 0^{\circ}, \ 180^{\circ}$ のときに限る。 つまり, 等号成立は $\vec{a}$ と $\vec{b}$ が平行であるときに限ることを意味する。
§結論
ゆえに, コーシー=シュワルツの不等式が成り立つ。

