フィボナッチ数列の和の公式 $F_1 + \ldots + F_n = F_{n+2}-1$

フィボナッチ数列の初項から第 $n$ 項までの和が $F_{n+2}-1$ であることを証明してみよう。
フィボナッチ数列の和

フィボナッチ数列 $\{F_n\}$ に対して, 任意の正の整数 $n$ について次が成り立つ。 $$ F_1 + \cdots + F_n = F_{n+2} - 1 $$

数学的帰納法による証明

数学的帰納法によって示す。

§$n=1$ のとき

$n=1$ のとき, 左辺は $F_1 = 1$ である。 右辺は $F_3 - 1 = 2 - 1 = 1$ である。

ゆえに, $n=1$ のとき, 示すべき等式は成り立つ。

§帰納法の仮定

$n = k \in \mathbb{N}$ のとき, $$ F_1 + \ldots + F_k = F_{k+2} - 1 $$ が成り立つと仮定する。

§帰納法の推論

$n = k+1$ のときについて考える。

$$ \begin{aligned} F_{n+2} - 1 &= F_{(k+1)+2} - 1 \\ &= F_{k+3} - 1 \\ &= F_{k+2} + F_{k+1} - 1 \\ &= F_{k+1} + (F_{k+2} - 1) \\ &= F_{k+1} + (F_k + \ldots + F_1) \\ &= F_{k+1} + \ldots + F_1 \end{aligned} $$

したがって, $n = k+1$ のときも, $$ F_1 + \ldots + F_n = F_{n+2} - 1 $$ が成り立つ。

フィボナッチ数列 $\{F_n\}$ は $$ F_{k+3} = F_{k+2} + F_{k+1} $$ を満たす。
§結論

以上から, 数学的帰納法によって, 任意の自然数 $n$ について $$ F_1 + \ldots + F_n = F_{n+2} - 1 $$ が成り立つ。

例えば, $n=3$ のときについて考える。
① $F_1 + F_2 + F_3$
② $F_5 - 1$
が同じ値になる理由を観察する。 まず, $F_5$ を分解すると $$ \begin{aligned} F_5 &= F_3 + F_4 \\ &= F_3 + (F_2 + F_3) \\ &= F_3 + F_2 + (F_1 + F_2) \\ &= F_3 + F_2 + F_1 + 1 \end{aligned} $$ よって,
①' $F_5$
②' $F_3 + F_2 + F_1 + 1$
から, それぞれ $1$ を引けば, ① $F_1 + F_2 + F_3$ と ② $F_5 - 1$ が得られる。
したがって, $n=3$ のとき, $$ F_1 + F_2 + F_3 = F_5 - 1 $$ が確かに成り立つことが分かる。

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