フィボナッチ螺旋(らせん)の長さ

正方形で描けるフィボナッチ螺旋(黄金螺旋)の長さがフィボナッチ数列で表せることを示してみよう。
性質(フィボナッチ螺旋)

$n$ 番目の正方形内に描かれる四分円弧の半径を $F_n$ とする。①と②の正方形の辺の長さは $1$ とする。


数列 $\{F_n\}$ はフィボナッチ数列となり, その弧の長さ $L_n$ は $$ L_n = \frac{\pi}{2} F_n$$ となり, また, 初めから $n$ 番目までの曲線の全長 $S_n$ は $$ S_n = \frac{\pi}{2}(F_{n+2} - 1)$$ の式で表される。

例えば, ①と②の円弧の長さはそれぞれ $\frac{\pi}{2}\times 1$ です。③では $\frac{\pi}{2}\times 2$, ④では $\frac{\pi}{2}\times 3$, ⑤では $\frac{\pi}{2}\times 5$, ⑥では $\frac{\pi}{2}\times 8$ です。①〜⑥の曲線の長さは $10 \pi$ です!

また, 2つの式は次の形になります: $$ \begin{aligned} L_n &= \frac{\pi}{2\sqrt{5}} \left\{ \left( \frac{1+\sqrt{5}}{2} \right)^n - \left( \frac{1-\sqrt{5}}{2} \right)^n \right\} \\ S_n &= \frac{\pi}{2\sqrt{5}} \left\{ \left( \frac{1+\sqrt{5}}{2} \right)^{n+2} - \left( \frac{1-\sqrt{5}}{2} \right)^{n+2} \right\} - \frac{\pi}{2} \end{aligned}$$
導出:黄金螺旋の構造と累計の長さ
§$F_n$ がフィボナッチ数列であること

黄金螺旋は, 正方形を「渦巻き状」に隣接させていくことで作られる。 新しい正方形の一辺の長さは, 常に「直前の正方形」と「その一つ前の正方形」の一辺を合わせた長さになる。

$n$ 番目の正方形の辺の長さを $F_n$ とすると, 図形的な配置から $F_n = F_{n-1} + F_{n-2}$ という関係が生まれる。

§各円弧の長さ $L_n$

$n$ 番目の正方形内に描かれる四分円の半径は $F_n$ である。 したがって, その円弧の長さ $L_n$ は円周の $1/4$ となり, 次のように表される。 $$ L_n = 2\pi F_n \times \frac{1}{4} = \frac{\pi}{2}F_n $$

§全長の計算とビネーの公式

$n$ 番目までの全長の和 $S_n$ は, 和の性質 $\sum_{k=1}^n F_k = F_{n+2} - 1$ より, $$ S_n = \sum_{k=1}^n \frac{\pi}{2} F_k = \frac{\pi}{2}(F_{n+2} - 1) $$ となる。

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