滋賀県の大津市、琵琶湖の西側にある近江神宮は、日本の時計の歴史上、重要な場所です。
近江神宮の「漏刻(ときのきざみ)」を所以にして、太陰暦の4月25日(太陽暦の6月10日)を「時の記念日」とされています。
近江神宮
近江神宮とは、飛鳥時代の667〜672年に築かれた近江大津宮の場所にある自然豊かで瑞々しい神社です。
近江神宮駅から歩いていくことができます。
滋賀県大津市
近江神宮は、いつもみずみずしい感覚がします。
「時計」以外にも、「カルタの聖地」「百人一首の聖地」としても有名です。
近江神宮の「時計」
漏刻
この漏刻は、一目盛りがおよそ10分間を示すように作られているそうです。
天智天皇が御在世10年(西暦671年)近江大津宮(今の近江神宮の付近)に初めて漏刻台(水時計)を設け、あなねく国民に時を知らせたことは、日本書紀に「漏刻(ときのきざみ)を新台に置きて始めて候時(とき)を打ち鐘鼓をならす。初めて漏刻を用ふ。この漏刻は天皇の皇太子にまします時に始めてみづからつくりたまふ所なり」と伝えられています。
漏刻(近江神宮境内説明書き)より
火時計
この時計は1間隔がおよそ2時間を示すように作られているそうです。
この火時計は約4000年前、中国にて、おもに夜間の時間を計るものとして用いられたもので、龍の背に等間隔に計14個の銅級が吊り下げられており、糸の下を燃え進む線香の火が糸を焼き切り、球が落下し、下に設けられたドラが鳴って時を告げるものです。
古代火時計(近江神宮境内説明書き)より
日時計
この日時計は、5分間刻みという世界最高の精度を誇るものです。
日時計は地上に立てた棒の影が太陽の動きにつられてかわることから時刻を知るものです。人類が太古の時代に発見しています。
この精密日時計は五分刻みという世界最高の精度を誇るものです。
文字盤の目盛りにおちている影の左側で午前の、右側で午後の時刻を読みとります。
この影がこの場所の正しい時刻ですけれど腕時計の時刻(日本標準時)にするにはグラフをみて今日の分秒数を影の時刻に加減して下さい。
日本および世界各都市の方向をも示してあります。
精密日時計の見方(近江神宮境内説明書き)より
いまここ
近江神宮の場所はこちらです。
駅から近江神宮に歩く間にも、何か昔の風情が残っている感じがする場所があります。
近江神宮の隣に、宇佐八幡神社という場所がありますが、なかなかの坂なので、一度、上ってみられるとどうでしょうか?
当たり前のようにある『時』を見つめ直して、何気なく利用している『時間』に感謝してみると新しい発見があるかもしれません。
古代の人々は宇宙の動きを緻密に計算し時計を作ってきました、『時の動き』を無駄にしてはいけません。