高校の数学では、数学Aと数学IIの教科書で、内分と外分の計算が登場します。数直線上での内分と外分を考えていると、路線図と駅番号で問題演習をさせることが可能であると気づきました。

今回は、私の利用する路線である「阪神電車」の路線図で距離、内分と外分の問題を作成しました。このときに、駅番号が数学の座標とは逆向きになってしまいましたが、問題なく計算可能です!東日本の路線だと、数学の座標と同じ順番が実現できるのですかね??

この記事のアイデアを活用してもらえると嬉しいです!

内分と外分の計算問題の題材にした阪神電車について

関西にお住まいではない方に阪神電車を簡単に紹介をしておきます。阪神電車は、大阪と神戸(兵庫)を走る電車です。ご存知の通り阪神タイガースの本拠地甲子園球場の最寄駅「甲子園駅」があります。

有名な駅だと、大阪のキタの中心地「大阪梅田駅」、元気な街代表「尼崎駅」、福男を決めることで有名な西宮戎がある「西宮駅」、神戸の中心地「神戸三宮駅」を通ります。

あなたも、ご自身の(学校で)利用される路線で出題してください!

内分と外分の公式の整理

今回の問題で計算練習させ、習得させたい考え方と計算公式を整理しておきます。数直線上における2点間の距離、内分と外分です。

数直線上の2点を A$(a)$, B$(b)$ とします。

この2点間の距離は、座標を用いて $|b-a|$ で計算することが可能です。もし、$a < b$ であれば、絶対値を使わず $b-a$ と表記できます。

2点 A, B を $m : n$ に内分する点とは、2点を結ぶ線分を、$m : n$ である比に分割する点のことを指します。この内分点の座標は、次の計算式で求めることができます。

$\frac{na + mb}{m+n}$

2点 A, B を $m : n$ に外分する点とは、2点を結ぶ直線上の点で、A線分ABではない点で、Aからの距離とBからの距離を $m : n$ にする点のことを指します。この外分点の座標は、次の計算式で求めることができます。

$\frac{-na + mb}{m-n}$

今回は、この内分と外分を、数直線の番号は逆向きですが、計算を習得させる目標での授業を構築しました!

内分外分の座標計算で阪神電車の路線図の道案内をしよう!

授業の設定を行なった上で、教材の内容を紹介します。

内分外分の座標計算の授業概要

授業の目標と注意事項を述べておきます。

  • [授業タイトル] 内分外分の座標計算で阪神電車の路線図の道案内をしよう!
  • [授業項目] 数直線上の2点間の距離と、点の位置
  • [授業目標] 駅間の距離、や駅の番号を、駅番号を用いて表示および計算することの良さを認識する。
  • [注意①] 実際の駅間の距離とは全く異なります。「いくつの駅が間にあるか」という距離を考えます。
  • [注意②] 数学での数直線とは、正の方向が逆向きなので注意すること。(公式の利用には、全く問題ありません!)

数直線としての阪神電車路線図

次の画像は、阪神電車の公式ホームページの路線図を利用させて頂きました。

【引用元】路線図:阪神電車 (https://rail.hanshin.co.jp/station/)

距離と内分外分の計算問題!

阪神電車の路線図を見て、道案内(問題に回答)してください!

基本問題です。

  1. 大物から神戸三宮へ行くには、いくつの駅があるか答えよ。
  2. 芦屋と武庫川を基準としたとき、西宮はどのような位置にあるか答えよ。
  3. 芦屋と武庫川を基準としたとき、野田はどのような位置にあるか答えよ。
  4. 元町と御影を 3 : 5 に内分する場所にある駅名を答えよ。
  5. 元町と御影を 11 : 7 に外分する場所にある駅名を答えよ。

標準問題です。(次の場所を座標を計算する方法で求めよ)

  1. 梅田にいる人が甲子園を見に行くためには、何駅目で降りるのか駅番号を用いて計算することで答えよ。
  2. 大開から杭瀬に通勤通学している人が、これらの駅を1:4に内分する場所で降りた。駅番号を計算することでその駅名を答えよ。(HINT:王子動物園でパンダを見た。)
  3. 尼崎に住んでいる人と梅田に住んでいる人が、これらの駅を1 : 3 に外分する場所で待ち合わせをした。駅番号を計算することでその駅名を答えよ。(HINT:一緒に勉強した。)

内分外分の座標計算の路線図案内授業のまとめ

問題の解答は付けておりません。ご自身の授業での題材としていただけると幸いです。数学が得意な生徒へは、駅が多くある新幹線の路線図などで、同様の問題を作成すると、計算式を使う良さが実感できるかもしれません。

今回は、基本問題と標準問題に分けました。この分類の意味は、数学が苦手な生徒に対して、まずは公式を使わなくても良いから問題を考えましょう(基本問題)、そして、地道に数えることは大変だから計算公式を利用しましょう(標準問題)という分け方を想定しました。

目の前の生徒へ最もフィットする方法にアレンジをお願いします!

ここまで、お読みいただきありがとうございます!

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