- まとめ
- 表紙
- ①感覚
- ②理解
- ③コード
「実数」とは
モノの長さに対応する数のこと。
実数 $\mathbb{R}$
有理数と無理数から構成される.
A. 有理数 $\mathbb{Q}$
- 整数の比で表される数を有理数という.
- 整数 $\mathbb{Z}$ を含む.
- 有限小数もしくは循環する無限小数である.
B. 無理数
- 実数のうち, 有理数でない数の総称である.
- 循環しない無限小数である.
C. 実数の構成方法(定義)
- デデキント切断による構成
- コーシー列による構成
ポイント解説
イメージ
数直線です。無理数は, 有理数では測りきれない長さを表します。
A
整数は自然数, $0$, 負の整数から成ります。
分数とは2つの数の比を表すものであり,
有理数とは同値ではありません。
B
無理数の例
$\pi$, $\sqrt{2}$, $\sqrt[3]{2}$, $\sin 1$, $\log_2 3$, $e$
C
いずれも有理数の隙間を埋めるように無理数を定義して, 実数を構成する方法です。
実数の感覚
数学の実数解とかの実数とは何ですか
実数の小数との関係の理解
有理数である小数
問い
小数は有理数なの?無理数なの?
命題
- 有限小数は有理数である。
- 循環する無限小数は有理数である。
❶有限小数は有理数である
具体例 $2.153$ で確認する。
有理数とは,(整数)/(整数)と表される数だった。
$$2.153 = \frac{2153}{1000}$$
$2153$ も $1000$ も整数である。
したがって,$2.153$ は有理数である。
❷循環する無限小数は有理数である
具体例 $2.\dot{1}5\dot{3} = 2153153\cdots$ で確認する。
$x = 2.\dot{1}5\dot{3}$ と置く。
両辺を$1000$倍した $1000x = 2153.\dot{1}5\dot{3}$ という数も考える。
$$\begin{array}{rrrrl}
&1000x & = & 2153.& 153\cdots\\
- \large{)}& x & = & 2.&153\cdots\\
\hline
& 999x & = & 2151 &
\end{array}$$
$$\displaystyle x =\frac{2151}{999} = \frac{239}{111}$$
ゆえに,次が言える:
$$\displaystyle 2.\dot{1}5\dot{3} = \frac{239}{111}$$
有理数とは,(整数)/(整数)と表される数だった。
したがって,$2.\dot{1}5\dot{3}$ は有理数である。
実数のPythonコード
無理数の小数近似
import math
# 円周率の小数近似
print(math.pi)
# ルート2の小数近似
print(math.sqrt(2))
# log_{10}2の小数近似
print(math.log(2,10))
# ネイピア数の小数近似
print(math.e)
【構想中】有理数と無理数のちゃんとした区別
有理数を「整数分の整数」とか「有限小数or循環小数」とか、ではなく、「何倍かしたら整数になるもの」もしくは「何個か合わせたら整数になるもの」と捉えれば「見える化」できそうだ。
割り算とか、小数とかの概念ではなく、掛け算とか足し算の概念で理解した方が楽だよね。
有理数について
数直線上で有理数とは、基準の長さを当分に分けたときにできる長さ全てである。→数倍すれば整数になる。
有理数って何者?
分子を分母で割ってったら、有限小数か循環小数になるもの。(見える化!)
ここでの分類が気になる。
有限小数の特徴づけ
小数第 $k$ 位までの有限小数 $x$ は,$10^k \times x$ が整数である。
ってことは、小数を既約分数で表現したときの分母の因数に、2か5以外が含まれていると、有限にはなり得ない、ことが分かる!
どんな小数が有理数?
何倍って概念で攻めれば、良いんだけど、「長さ」の場合は、倍が分かりにくいから、何個か集めるって考えれば良いんだな!
→ルート2は、何個集めても整数にならない数のこと!
無理数について
それが全て?
よく、「ピタゴラスが無理数の存在を認めなかった」という主張があるけど、本当かなーって疑問を抱いた。
「こんな綺麗な数だけで、任意の長さを表せられる」と思う方が不自然な気がする。
もしかすると、無理数の存在を認めないという感覚的な問題ではなくて、記法的にも数学の証明的にも論理的に認めるための手段が無かったという気持ちなんじゃないかなーって感じる。
昔の人の気持ちはどうなんだろーな。今を基準にして昔を図るのは良くないけど、どうなんでしょうね。